※告白後少ししての軸です 翔湊side 透矢さんの気持ち…ぶっちゃけある程度想定はできている。いつも能天気なくせにどこか自虐的なアンタのことだ。俺のことを自分が縛り付けるのが怖いとか考えてビビってるんだろ。ほんとめんどくせー性格だよな。俺のことが…

透矢さんの家に着いた。彩世ちゃんに迎え入れられて、氷水の入った洗面器と保冷剤、タオルを渡されて寝室に放り込まれる。 中に入ると透矢さんは寝ているようだった。 額に載せていたタオルを触ってみると、もう冷たさのかけらもなく、むしろほんのり温かか…

翔湊side “永遠の幸福”をあなたにあげるだなんて誓うことは今はできない。したところで何を言うかは目に見えているし、もう経験した。 アンタが俺にいろんな世界を知ってほしいというのなら。アンタの出した条件通り世界を知ってから、反論すらできないよう…

「いらっしゃいませー！！！何かお探しですか！？」 「え、いや、見舞いに花をもっ」 「ご希望の花はございますか？」 「特には……」 ない、と言いかけて青いカーネーションが目に入った。 「……珍しいですね、青いカーネーションなんて。」 「最近はカーネー…

「は…？」 電話の向こうから聞こえる声。兄貴が事故にあって病院に、彩世ちゃんからの電話に背筋が冷える心地がする。向こうで何かを言っているが、全く頭に入ってこない。今すぐ病院に行って少しでもそばにいてやりたい。すぐに病院の名前を聞いて…そう思い…